ピッキングの被害が多発していた原因は大変防犯性の低い鍵が当時ほとんどの家庭で使われていただめです。鍵の中にはトップピンとボトムピンと呼ばれる部分があり、トップピンがすべて水平線に揃うことでボトムピンが落ち、鍵が回るようになります。トップピンの切れ目はそれぞれ違い、その位置が鍵のギザギザ部分に合います。ですので別のギザギザの鍵で操作しようとしても、水平位置が合わない為鍵が開かないのです。ピッキング行為はピックを使って、ピン一つ一つを押し上げながら切れ目部分を探します。慣れた鍵屋の人や、ピッキングの出来る泥棒であればものの1分もかからずに開錠できます。
こうしたピッキング行為のほかに、鍵の隙間から工具を差し込んだり、無理やりもぎ取ろうとしたり、バールでこじ開けようとするなど泥棒は様々な手口を使って鍵を開けようとします。もし10年以上前の種類の鍵を使っているのであれば、これらの行為に強いシリンダー・錠前に鍵交換する必要があります。
現在の玄関錠はほとんどがディンプルキーという鍵の表面に凹凸がある形状の鍵となっています。従来のギザギザの鍵よりも、複雑なピン配列になっている為、ピッキングで鍵を開けるには熟練の技術と感・そして時間が大変かかります。錠前・シリンダーも破壊に強い頑丈な素材を使い、デッドボルトは鎌式であるとなお強い鍵となります。
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